東京の金融機関で働く新卒のブログ

金融機関に就職した新卒社員。東京都港区在住。

バブル経済とその崩壊をサルでもわかりやすく理解できるよう解説!

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バブル経済って景気がすさまじく上がったってその後すぐに崩壊した。ということは分かっているけど、実際どのようにして起きたの?

ていうかそもそもバブル経済って何?誰かサルでもわかるようにわかりやすく教えて!

 という方の為に、今回サルでも分かるように重要な箇所をザッとまとめわかりやすくしてみました。

 

目次

 

サルでもわかるバブル経済

 

このバブル経済というのはそもそも何なのか。

バブル経済【バブルけいざい】

一般に1980年代後半の好景気時期をさす。 バブルbubble(泡の意)は,株価・地価など資産価格が,投機目的で,それらの合理的な評価の基礎となるファンダメンタルズ(経済成長率,物価上昇率,利子率など経済の基礎的諸条件)を大幅に上回り,経済が実体以上に泡のように膨張した状態。

 

バブル経済(ばぶるけいざい)とは - コトバンク

 簡単にいうと、株や不動産の値段が急に上がり続けたという状態だったんです。

 

景気が良くなるということはもちろん良いことです。

しかし景気が良くなりすぎてしまったのです。

だから「バブル」と表現される状態になってしまいました。

 

では、それはなぜ起きたのでしょうか?

 

必ず上がると言われていた土地神話

 

 当時、土地の価格は絶対に上がるといった土地神話がありました。

 

 そこで土地を所有している人はあらたに土地を買う為、

自分の土地を「担保」「借金」しまくったのです。

 

担保とは

 

担保は、債務者債務を履行しない場合に備えて、予め債権者に提供される、債権弁済を確保する手段となるものをいいます。これには、抵当権や質権など特定の財産をもって担保とする「物的担保」と、債務者以外の第三者の一般財産をもって担保とする「人的担保保証)」の二つがあります。また、金融機関が取得する担保物権の種類には、預金担保や受取手形担保、有価証券担保、債権担保、動産担保、不動産担保などがあります。

 

担保とは|金融経済用語集

 

簡単に言うと、お金が返せなくなってしまったときに債務者が持っている借りたお金と価値の等しいものを(お金が返せなくなった時にお金のかわりに銀行に渡すもの)を用意しておけということです。

 

当時公定歩合により金利が下がった為、銀行からたくさんお金を借りれるチャンスだったのです。

 

「土地の価格は絶対に上がる」と信じられていた当時、そうやって銀行からお金を借りまくって皆土地を買い続けていました。

 

そしてそれと同様で株価も上がるものだと言われていてみんなが株を買い、日経平均土地の価格と同じでどんどん上がっていきました。

 

なぜ土地や株価は上がるのか。

 

そもそもなんで土地や株価の価格が上がるの?

 

要は、株も不動産もオークションなんです。

 

オークションと同様、その土地を欲しいという人が多ければ多い程値段は上がっていきます。

 

株も同じです。

 

売主は出来るだけ高い値段で買ってくれる人に売り渡したいですよね。

 

そして土地神話を信じ、1000万円で買った土地は1億円になると思っていたので競うように資産を買っていたのです。

 

そして、更に土地の値段は上がっていったんです。

 

その上、まだまだ上がると思った人達は先程も説明した「担保」を使い更に銀行からお金を借りて多くの土地を買い占めました。

 

これで例えば5億かりて買った土地が10億になったとすれば、売却すれば5億の利益が出ます。

 

これの波に乗り、多くの会社は本業から外れ土地や株の買い売りに注力したと言います。

 

地上げ屋もたいがいにって感じですね。笑

 

適正価格が分からなくなる。

 

ここまで土地の価格が上がるとどういうことが起こるでしょうか?

 

そう、適切な価格が分からなくなってしまうんです。

 

この前に一戸建てを検討していた家族はどう思うでしょうか。

 

一千万円だと思っていた土地が急に一億円になったりするわけです。

 

自動販売機のジュースに例えると、150円のコーラが級に1500円になっているんです。

はたしてその値段が適切と言えるでしょうか?

 

その値段が適切でなければ当然買いませんよね。

 

土地も同じで適切な価格と言うものが見直されました。

本来は立地による利便性や快適性などによって価格が決まるものです。

株価も同じで本来会社の適切な価値によって決まるものなのです。

 

結果、土地や株価は適切な価格から外れていました。

 

実際はそんなに小さいものなのに、大きく膨れ上がってしまったというこです。

 

大きく膨れ上がるその模様が「泡」のようだったので「バブル」と言うのです。

 

不動産融資総量規制によるバブル崩壊

 

日本銀行は過熱してしまったこの状態は制御する為に不動産融資総量規制をかけました。

 

要は銀行に不動産に対する融資をあまりするなといった規制です。

 

貸出金利が上がり土地を買う人は減っていき、土地の価格はどんどん下がりました。

 

株価も同じように下がり、大きく膨らんだ泡が一気に破裂しました。

 

これがバブル崩壊ということです。

 

結果的に儲けることができた人はごく少数で多くの人は土地は上がり続けると考えバブル崩壊の大打撃を浴びたのです。

 

これによって10億円で買い占めた土地が元の価格の1億円になってしまい、「銀行さん。ごめんなさい。」ということになったのです。

 

 

そして担保にしていた土地の価格も暴落し銀行は利子も元金も返してもらえなくなってしまいました。

 

そのように、約束どうりに返してもらえなくなった貸出金のことを不良債権と言います。

銀行が企業に貸し出した融資 (債権) のうち,元本や利子の契約どおりの回収が不能あるいは困難な状態に陥ったもの。銀行法では,(1) 破綻先債権,(2) (元本・利子の支払いが6ヵ月以上遅れる) 延滞債権,(3) 3ヵ月以上延滞債権,(4) 貸出条件緩和債権,を「リスク管理債権」と定義する。

不良債権(ふりょうさいけん)とは - コトバンク

 

バブル崩壊のその後。

 

バブルの崩壊後、日本の景気は後退しました。

土地や株価の暴落後、購買活動は消極的になってしまい、モノがあまり売れなくなりました。

 

そしてもちろん、土地を所有していた会社は借金が増え、どんどん失業者を輩出することになったんです。

 

そのスパイラルがどんどん大きくなりモノを買う人が減っていったのです。

その状態だとますます不景気になりますよね。

 

バブル経済から学ぶ教訓

世の中には嘘の価値のモノがたくさんあるかもしれない。

 

このようなバブル経済から見て分かるように、本来の価値とは全くもってちがうような高値のモノがたくさん潜んでいます。

 

株や不動産に本来の価値とは程遠い価格がついてしまうのと同じで値段が高騰してしまっているモノ。

例えば嘘の情報商材です。

 

「これを買えば必ず儲けることができる。」という神話を皆が信じてしまい、本来の価値などわからずに皆がそれを求める為に値段が高騰します。

 

それで本来なら10万円の価値の商材が100万円で売られたりしている訳なんです。

 

「なんだ、儲からねえや。これは100万円の価値なんてない。」

そう思われた瞬間にこのバブルと同じでどんどん価値はなくなっていってしまうんです。

 

一番考えないといけないのはそれが適正な価格、価値であるかということです。

 

得やすいものは失いやすい。 

 

 この過去の歴史から、得やすいものは失いやすいんだということが分かります。

よって短期で稼ぐお金、簡単に儲かるお金は実はもろいのです。

 

お金を稼ぐために何をしないといけないのか、考えさせられますよね。

 

「初心者が一週間で100万円稼ぐノウハウ」みたいな短期の儲け話をあなたはどう捉えますか?

 

積み上げてきたものが無かったら簡単に崩れると思いませんか?

 

だから一攫千金はリスクになると思うんです。

 

この「バブル経済」を教訓にコツコツ右肩上がりで進んでいきましょう。

 

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